月曜日、えれなはいつもの場所にはいなくて、わたしはひとりで登校した。
みんな普通におはようと挨拶してくれたけど、えれなひとりがわたしと目をあわせようとしなかった。
その異変に誰もがすぐに気づいた。
同じグループの子が心配して、「何かあったの?」とたずねてくれたけど、わたしは黙って首を横にふることしかできなかった。
えれなはわたしの悪口を言ったり、裏切られたと吹聴したりすることもなかった。
表面上はいつものえれなだ。みんなの中心になってニコニコとおしゃべりをし、笑顔をふりまいている。
でも、絶対にわたしを見ない。その徹底ぶりに、えれながどれほどわたしに対し怒り、失望しているのかを思い知らされた。
しばらくすると、雑誌に掲載されたインスタグラムのアカウントの主がわたしではないかという噂が流れだした。
数人のクラスメートが興味本位で聞いてきたけど、わたしは曖昧に笑ってごまかしていた。
アカウントはすでに非公開になっていたから、それ以上探れない。
真相はわからないけれど、インスタグラムのアカウントはやっぱりわたしのもので、それをすべてえれなに秘密にしていたことで、けんかになったらしいということまではみんな想像がついたようだった。
「自分の世界にどっぷりひたってるアカウントらしいよ」
「ああ見えて、意外とナルシストだったみたいだね」
「なに、アーチスト気取りだったわけ?」
そんなひそひそ話が聞こえてくることもあった。
わたしは聞こえないふりでやりすごした。
そんな陰口は大したことではなかった。
みんな普通におはようと挨拶してくれたけど、えれなひとりがわたしと目をあわせようとしなかった。
その異変に誰もがすぐに気づいた。
同じグループの子が心配して、「何かあったの?」とたずねてくれたけど、わたしは黙って首を横にふることしかできなかった。
えれなはわたしの悪口を言ったり、裏切られたと吹聴したりすることもなかった。
表面上はいつものえれなだ。みんなの中心になってニコニコとおしゃべりをし、笑顔をふりまいている。
でも、絶対にわたしを見ない。その徹底ぶりに、えれながどれほどわたしに対し怒り、失望しているのかを思い知らされた。
しばらくすると、雑誌に掲載されたインスタグラムのアカウントの主がわたしではないかという噂が流れだした。
数人のクラスメートが興味本位で聞いてきたけど、わたしは曖昧に笑ってごまかしていた。
アカウントはすでに非公開になっていたから、それ以上探れない。
真相はわからないけれど、インスタグラムのアカウントはやっぱりわたしのもので、それをすべてえれなに秘密にしていたことで、けんかになったらしいということまではみんな想像がついたようだった。
「自分の世界にどっぷりひたってるアカウントらしいよ」
「ああ見えて、意外とナルシストだったみたいだね」
「なに、アーチスト気取りだったわけ?」
そんなひそひそ話が聞こえてくることもあった。
わたしは聞こえないふりでやりすごした。
そんな陰口は大したことではなかった。