わたしはすぐにアカウントを非公開にした。


そして、プロフィールのところに、『しばらく休みます』とコメントを残すと、完全にログアウトした。

しばらくインスタグラムをやる気になれなかった。

ベッドに寝転がると、「もう理緒のことなんて信じられない!」と叫んだときのえれなのぐしゃぐしゃの泣き顔が目に浮かんだ。

「………ごめんなさい…」

もう届かない言葉をやっと口にして、私は手で顔を覆った。

どうしてこんなことになっちゃったんだろう。

えれなをあそこまで傷つけるつもりなんてなかったのに。

取り返しのつかないことをしてしまった。
わたしとえれなの関係はもう終わりなんだろうか。
修正できないほどに損なわれてしまったんだろうか。
幼稚園の頃からずっと一緒だったのに、こんなにあっけなく終わりになってしまうの?


えれなに嫌われたら、えれなに絶交されたら。そう思ったとたん、こわくてたまらなくなった。

わたしはひとりぼっちになってしまう。

今までだって、ずっとわかってた。

えれながいてくれるから、みんながわたしの友達でいてくれてるってこと。

でも、今回のことで、わたしは心のどこかでたかをくくっていた自分に気づいた。

えれなはわたしから離れていったりしないって、思いあがっていたんだ。

幼稚園のころからずっと一緒で、家族ぐるみで仲がよくて、小さいころはわたしがいないとずっと泣いていたえれな。