編集長さんはクリスマスシーズンに、高校生が友達同士のプレゼントに選んでもらえるような写真集にしたいと言っていた。

だから発売は十二月半ば。
写真集とはいえ、文庫のサイズで値段も1000円以内に抑える予定だと言っていた。撮り下ろしも入れたいから、九月いっぱいかけて写真をとりためてねと言われ、わたしは緊張気味に「はい」と答えた。

いままでは思いつくまま、撮りたいものを見つけたときにだけ写真を撮っていたけれど、これからはもっと自分からネタを探すようにして撮影しなきゃいけないなと気合いが入った。

でも、とわたしは思う。

いままでどおり、最初のルールを守ろう。

絶対自分に嘘はつかない。本当の気持ちを綴っていく。