考えれば考えるほど、頭の中はもつれにもつれ、こんがらがり、同じ場所をぐるぐる回っているような感覚になってきて、深い深いため息をついたときだった。


「こんな暗いとこにひとりでいたら襲われるぞ」


突然背後から声をかけられて、飛び上がるほど驚いた。

驚いたのは突然声をかけられたからというのもあるけど、それだけじゃなくて、その声がよく知ってる声だったから。