「えれなはどうかなー。なんか、チア部が忙しいみたいだしな」

なんだ、やっぱり先にえれなを誘ったんだなって思った。誘ったけど、いい返事じゃないから、わたしにアシストを求めてるのかな。

颯太くんとえれなのことについては、よくわからないから、もうあまり気にするのはやめようって思ってた。恋愛経験のないわたしには大したアドバイスができるわけじゃないし、ふたりの恋に口出しする立場じゃない。

それとも、と思う。けんかでもしたのかな。

えれなはいい子だけど、寂しがりやだし、甘えん坊だから、かまってあげないとすねちゃうようなところがある。

部活や友達づきあいもあって忙しい颯太くんに、わがままを言って、さっそく派手なけんかをしたのかもしれない。

「お祭りは夜でしょ? いくらチア部でも、夜は練習しないから、大丈夫じゃないかな。聞いてみるよ」

そういうと、颯太くんは苦笑いの顔をした。照れてるのかな。
わたしが全部お見通しなのわかって、恥ずかしいのかなって、そんな風に思っていた。
わたしは家に帰るとすぐえれなにLINEしてみた。