その次は図書館だった。

その日、わたしは夏休みの宿題やレポートをやろうと朝から図書館に行った。

クーラーがほどよくきいていて集中できるから、わたしは図書館で勉強するのが好きなのだ。

昼過ぎから二時間ほど集中して英語をやって、ひと区切りついたとき、気分転換をかねて館内をぶらぶらと歩いた。気になる本を手に取ってぱらぱらと見たりしながら、いろんなコーナーをのぞいてみる。

絵本のコーナーでは若いママが2歳くらいの女の子に、ぐりとぐらのシリーズを小さな声で読み聞かせていた。

児童書のコーナーには小学生の女の子達が何人か来ていた。用意されている子供ようの小さないすに座って、みんな本を読みふけっている。

読書感想文を書くのかな、どんな本を選ぶんだろうと興味がわいたけれど、話しかける勇気はなかった。小学生でも自分の世界に入り込んでる人の邪魔をしちゃいけない。

新聞がストックされているところには、簡易なものだがソファがいくつか並んでいる。そこにぽつりぽつりとおじいちゃんが座っていて、熱心にくいいるように新聞を読んでいた。

みんなそれぞれ、それらしい場所にいるんだなあと妙に感心しながら、館内を見て回った。
書架と書架の間をゆっくりと歩いてみる。