「青軍、最高!」

「やった!」

青軍の席でもみんなが口々に叫び、隣にいるひとたちと抱き合いながら喜びをわかちあっていた。
次の演技のために、入退場口で待機しているチア部の中にいるえれなたちも飛び跳ねているのが見える。

「よかった……、ほんとによかった……」

わたしも思わず涙をこぼしながら、喜んでいる颯太くんたちを見ていた。
別に一位になることがすべてじゃない。でも、颯太くんの努力が報われたこと、結果が出たことにわたしは心からほっとしていた。

と、応援団員と抱き合っていた颯太くんが何かを探すように、生徒達の側を見た。

「え?」

真剣な顔できょろきょろと見回す颯太くんの様子に、どうしたんだろうと思っていたら、目があった。と、とたんに颯太くんがはじけるような笑顔を見せた。そして、大きなガッツポーズをして、Tシャツの写真を指差し、そして、わたしを指さした。

「!」