見ているわたしたちも手をたたき、声をあわせて音頭をとる。

颯太くんたち青軍応援団は動きのひとつひとつを大きく、大きく見せながら、なおかつぴったりとシンクロさせていた。難しいタイミングの動きも、狂いなく合わせていて、いかに練習を重ねてきたかが感じられた。
青軍の生徒たちの気持ちがたかぶり、ギャラリーたちからもどよめきがあがる。

曲が終わると、颯太くんが手を後ろでに組んで、大きな声をあげた。

「WE ARE BLUE! 心をひとつに!」

ここからはエールになる。

と、応援団員が法被を脱ぎ、ざばっと上に投げた。スカイブルーの法被が一斉に空に舞うと、ギャラリーからどよめきがおきた。団員たちはTシャツ姿になった。青い空と『ひとつになろう』という思いをこめた颯太くんの指がプリントされたTシャツだ。

「WE ARE BLUE! WE ARE BLUE!」

人差し指をつきあげて、エールを連呼する。青軍の生徒たちも、応援団をまねて人差し指をつきあげる。ボリュームがどんどんどん分厚く、大きくなっていく。

と、応援団の五人が並んでグランドに手をついた。その上に三人が乗り、手をつく。
もしかして? と思っていたら、その上にふたりが乗り、同じ姿勢で手をついた。ピラミッドつくるんだ、かけに出たなと思った。目立つし、盛り上がるけど、アクロバティックなことが評価されるとはかぎらないのだ。