写真プリントでデザインしたTシャツも評判がよかった。

他の軍の衣装係に「写真プリントなんてよく思いついたね」と声をかけられ、わたしはほっとしていた。
わたしが実際に参加した競技は徒競走と、玉入れくらいだけど、運動が苦手なわたしは競技ではなんの貢献もできない。去年はただただ早く終わらないかなとか、早く帰りたいなと思っていたけど、今年は応援団が生き生きとしていればいるほど、誇らしくて、競技では活躍できなくても、自分も体育祭に貢献できてると思うことができた。

昼休みが終わると、応援合戦が行われる。生徒たちは教室に戻って昼食をとるのだけれど、応援団は食事もそこそこに最後の練習をしているようで、颯太くんの姿は教室では見かけなかった。
応援団のあとにはチア部がデモンストレーションを行う。お弁当を食べたあと、ユニフォームに着替えたえれなが少し緊張した顔で教室に戻ってきた。

手足の長いえれながチアのユニフォーム姿で校内を歩いていると、とても目をひく。本人は全然気づかないみたいだけど、みんながえれなを振り返ってみていた。