第一印象は、天使みたい、だった。

雪のように真っ白に透き通った肌。

柔らかそうに緩く波うった色素の薄い飴色の髪。

陽の光を受けて煌めく、淡い琥珀色の瞳。

そして、その瞳からぽろりと零れ落ちた、一粒の透明な涙の雫。

降り注ぐ光とともに、わたしの前に舞い降りた男の子。

なんて綺麗なんだろう。

わたしは呆然として彼を見つめた。

歳はたぶん同じくらいだろう。

痩せた身体に、サイズの合っていないぶかぶかのシャツを着て、薄手のコートを羽織っている。

わたしは木の根本に座り込んだまま、微動だにできずに彼を見つめていた。

そして彼は、光の中に佇んで声もなく泣きながら、わたしを見つめている。

この時が止まったような空間が、ひどく奇妙でいびつに思えて、でも不思議と居心地はとても良かった。