青磁とは高二になって同じクラスになり、今年の四月に初めて言葉を交わした。

と言っても、去年は隣のクラスで、体育の時間は合同だったし、数学の達成度別授業では同じαクラスだったので、なんとなく顔見知りではあった。

まあ、それがなくても、彼はとても目立つ存在だから、噂くらいは聞いたことがあっただろう。


青磁はたぶん、学年のみんな、もしかしたら他の学年の生徒にも、顔と名前を知られていると思う。


その理由は、三つ。


まず、見た目だ。

彼はとても目立つ容姿をしている。

どこか中性的な、整ったきれいな顔立ち。すらりとした細身で背が高い。

そして何より、その髪の色。脱色しているのか、ほとんど白といってもいい銀髪をしているのだ。

うちの高校は進学校でもともと真面目な生徒が多いので、生徒指導のルールはあまり厳しくない。

そのせいか青磁は、こんな派手な髪色をしているのに、特に咎められてはいないらしい。


次に、その性格と振る舞い。

彼はかなり変わった性格をしていて、その振る舞いは常軌を逸している。

私はそれを勝手に『感情と行動が直結している』と表現しているのだけれど、彼はとにかく、思ったことはすぐに言葉にするし、行動に移す。

たとえそれが人に不愉快な思いをさせるようなものであっても。


大人しい生徒が多いこの学校で、青磁の言動は常に人々の注目を集めていた。