一週間休み続けて、青磁はやっと学校に来るようになった。

ずっと欠席していたくせに、久しぶりに教室に現れた彼は、あまりにも普通だった。

いつものように好き勝手なことを言ったり、頬杖をついて窓の外を見つめていたり、仲の良い男子とふざけ合って笑ったりしている。


でも、私とは視線さえ合わせてくれなかった。

青磁と登校してきたらとにかく声をかけよう、と思っていたのに、彼はそれすらさせないほどの冷たさで、私の横を完全に素通りした。

まるで見えていないかのように。


だから私はそれ以来まったく近寄れなくなってしまった。

青磁に近づいて無視されるのが怖かった。


あの日、電話で『もう話したくない』と言われたときは、まだ信じられなかった。

なにかの冗談かと思ったし、どこかでボタンの掛け違いが起こっただけだと思った。


でも、そういう次元の話ではないらしい。

彼は完全に私を避けて、拒絶している。


顔を見ればそれが分かってしまって、彼の意思のかたさが痛いほどに伝わってきて、

もうどうしようもないことなのだと実感した。


今週のあたまに席替えがあって、私は廊下側のいちばん後ろの席になった。

人の出入りが多くて、もちろん青磁もたまに私の背後を通り抜けていく。

そのたびに、もしかしたら声をかけてくれるんじゃないかと淡い期待をして、そのたびに無視されて期待を踏みにじられた。


青磁は本気で私との関係を絶とうとしている。


胸の下のあたりがきりきりと痛んで、私は唇を噛んで俯いた。


最近、食欲がなくてあまり食べられない。

そのせいか、頻繁に胃が痛くなって苦しい。