それから私たちはいつも一緒だった。

相変わらずクラスでは孤立していたのに、そんなことは全然苦ではなくなった。
私には朝陽という味方がいて、必要としてくれている。


なぜだか日課になった朝陽の弁当作りは、意外にも楽しかった。

少しずつ、朝陽の好きなものと苦手なものがわかってきて、苦手なものを食べさせようと工夫を凝らすようになった。


「つぐ、行くぞ」


彼は四時間目が終わると、必ず迎えに来てくれる。

もう足の傷も癒えた私は、弁当をふたつ持って教室を飛び出した。


もう私たちは付き合っていることになっているらしく、誰も私にちょっかいをかけてくることはなくなった。
朝陽の発言力は意外にも絶大だった。

かといって、クラスメイトとの距離が縮まったということもない。