するとそこへバタバタと担任が走り込んできた。
「高瀬!」
新聞記事のことが、先生たちの耳にも入ったのだろう。
「お前、なにした」
先生は怒りの目で私を見つめる。でも……。
「先生。いじめはあったんだよ。俺たちが証人だ」
佐藤くんが再び口を開くと、大勢のクラスメイトがうなずいてくれた。
「い、いいから来い」
それでも私は校長室に引っ張られてしまった。そして……。
「高瀬!」
いきなり校長に大声で名前を呼ばれ、体が震える。
「お前はここの生徒じゃないのか。学校の歴史に傷をつけるなんて、なんてことしてくれたんだ!」
たしかにこの学校はこの辺りでは名門だ。
歴史も長く、卒業生には有名企業の重役も多い。