ドロドロの制服は、クリーニングされて新品のよう。
それと同じように、未来に続く道がぬかるみではなく、光り輝いているように思える。
まずは神社に行き、約束通りお弁当のお供えをする。
「おはようございます。神様はなにが好きですか? 好き嫌いはダメですよ?」
小さな容器にほんの少しずつそろえた弁当を社に置くと、大きく深呼吸してから学校に向かった。
学校に着くとひとりで階段を上がる。
朝陽に出会ってからいつも一緒だったから、なんだか不思議。
一年生の教室のある廊下に行くと、大勢の生徒が私を遠目に眺めている。
新聞記事がもう噂になっているのだろう。
教室に入る前にひと呼吸置き気持ちを整えてから、中に足を踏み入れた。
瞬時にクラスメイトの視線が突き刺さる。
でも、くじけたりしない。