私がそう言うと、母はすごくうれしそうに微笑んで、大きくうなずいた。

私が弱っている場合じゃない。
しっかり食べて、朝陽を支えなくちゃ。


「今日はオムレツとポテトサラダとピザトーストよ」

「ありがとう。いただきます」


早速フォークを手にしてオムレツを口にはこぶ。


「おいしい。ねぇ、お母さん。野菜嫌いを克服するメニューってない?」


朝陽のためにいろいろ試してみているけれど、他にもバリエーションを増やしたい。


「そうね、キッシュなんてどう? 野菜をすりおろして加えると、わからなくなるわよ。それにケチャップを添えればトマトも食べられるわね」

「なるほどね」

「つぐみにも小さい頃よく食べてたわよ」


そんな記憶はあまりないけど、母の作った料理は大好きだ。