やがて一番上に到達すると、その昔はおそらく朱色に塗られていただろう鳥居をくぐる。
ところどころ朱色の面影を残した――というか色が剥げすぎてもはや木目の方が強調されている――鳥居は、それでもこの神社には必要なシンボルの様な気がする。
その鳥居をくぐった瞬間、ふと心が軽くなる気がするからだ。
夢とうつつを仕切っている大切なポイント、のような。
これまた古ぼけた社はどこか寂しげで、だけど、今はその様子に安心する。
輝いているものを見たくない。
眩しくて、今の私には辛い。
この社になんの神様が祀られているのかも知らない私は、それでも手を合わせる。
「ごめんなさい」
心の中が全部”後悔”というもので満たされている私には、謝罪の言葉しか出てこない。
どうしてもっと早く……。
どうしてあの日……。