それから三日後の金曜日。
神社に行くために教室で待っていたのに、朝陽はなかなか姿を現さない。
三年生の教室に覗きに行こうとすると、【先に神社に行ってる】とメールが入った。
お昼にお弁当を食べたときにはなにも言っていなかったのに。
いつも一緒の彼が先に行くなんて珍しいと思ったけれど、授業が早めに終わったからかもしれない。
私は急いで神社に向かった。
階段に落ちている落ち葉はどれも茶色く変色してきて、水分を失った葉は、踏むと容易に形をなくしていく。
急なこの階段も毎日のように来ていると慣れたもので、一段とばして上がるようになった。
「朝陽?」
先に行くと言っていたはずの朝陽の姿が見当たらない。
裏にいるのかと社の周りを一周したのにいなかった。