「ダメだ。つぐは手がかかるから」

「そんなことないもん」


口を尖らせてみたものの、こうして誰かに心配してもらえるのはうれしいことだ。


「よし、とりあえず着替えて乾燥機だ。こっち」


彼は脱衣所に案内してくれて、ジャージを置いていった。


「大きい……」


彼の言う通り着替えると、私より二十センチ以上大きな彼のジャージはブカブカで、子供に戻った気分。


「つぐ、着替えたら出てこい」

「うん」


恥ずかしかったけど出ていくと、私を見た朝陽がケラケラと声を上げて笑い出した。


「なんだそれ。幼稚園児みたいだぞ」

「もう、仕方ないでしょ!」

「だな」


と言いつつ、笑いがこらえきれない様子の彼は、必死に笑いをかみ殺しながら乾燥機を回してくれた。