「早紀、ごめんね」
早紀と一緒にいることで、私への風当たりも強く、無視されることもあった。
でも、いじめの標的はあくまで早紀で、私ではなかった。
だから、早紀の苦しみなんて、本当はちっともわかってなかった。
「早紀……ホントにごめん」
もっとしてあげられることがあったはずなのに。
『学校を休もう』と、どうして言ってあげられなかったんだろう。
早紀の命が失われてからしか、そんなことに気がつけないなんて……。
早紀の最期の瞬間が、何度もフラッシュバックしてくる。
「ごめん、ごめんね……」
日記帳を抱きしめ、ひたすら涙を流す。
謝るのは私。
お礼を言うのも、私。
早紀、最期まで私と一緒にいてくれてありがとう。