「嘘……」


それは知らなかった。

たしかにこの頃、一緒に弁当を食べていても極端に口数が少なくなった早紀のことを心配していた。
でも、まさかこんなことになっていたなんて。


どうして……『学校なんて行かなくていいよ』って言ってあげられなかったんだろう。
命を失うくらいなら、高校なんて行かなくたってよかったのに。



【九月十日

もうイヤだ。死んじゃいたい。
なんで生きているのかわからない。

スマホは変えても家にいっぱい手紙が来る。
お母さんが私に見せないように捨ててくれている。

お母さんが泣いているのが辛い。
先生になにを言っても信じてくれない。
もう信じてくれるのは、つぐみしかいない】