朝陽の嗚咽が耳に届く。
その涙が彼の悲しみを少しでも流してくれればいいのに。


「俺の言うこと、信じてくれるんだな」

「あたり前だよ」


生まれ変わるなんて、普通なら信じられない。
でも、彼の瞳から流れ出る涙は、間違いなく本物だ。


それから私たちは言葉を交わさなかった。
感情のおもむくままに涙を流し、ただ時間が流れるのを待った。


やっと涙が止まってきた頃、ブワッと強い風が吹いてきて、私の髪を揺らした。
早紀を失ったあの瞬間と、同じように。

運命が少し動いた気がした。
いや、私が動かしてみせる。

早紀を救えなかった後悔が、私を奮い立たせた。


それからどれくらい経っただろう。
すっかり空が薄暗くなってきて、時々視界を横切るカラスが、その暗さに吸い込まれていく。