「生まれ、変わった?」


朝陽が?

私、多分夢を見ているんだ。
慌てて自分の頬をつねると「だよな」と朝陽が笑う。

痛い、けど……これは現実?


「そんな……どういうことなの?」


生まれ変わるなんて、信じられない。
それでも、朝陽の真剣な目が嘘を言っていないことだけはわかる。


「俺は……親友だと思ってたヤツに学校の屋上から突き落とされた」


だから? だから友達を『いらない』なんて言ったの?


「どうして? 突き落すなんて……」


目の前で早紀の命が失われるのを目撃した私には、友達を突き落すなんて信じられない。


「俺、K大の推薦に内定してたんだ。でもそいつもそこを狙ってて、推薦枠はひとつしかなくて……」


『推薦』という言葉にドクンと心臓が大きな音を立てた。