今日も、ため息を天井へとこぼす夜。 隣にいるのに、彼と彼女の距離は遠くて。 彼女が“赤”で、彼が“青”として。 混ざり合ってできる“紫”は、“愛”などという綺麗な色なんかじゃない。 正反対のふたつの色から生まれるまったく別の色は、彼らにとってはくすんだ色にしか見えないのだ。 それでも、いつもの「愛してる」に、 「ありがとう」と返して。