「え? 来てないの?」

あたしの声に瑠衣は首をかしげた。

「もう何か月も来てないじゃん。なに言ってんの?」

「……そんなことないでしょう?」

瑠衣は近くにいた哲生をつかまえて、
「哲生、最近梨花って見た?」
と、尋ねる。

「は? いや、見てない」

そう言うと、哲生は男子の輪に戻りはしゃいでいる。


「おかしいよ……。だって梨花は毎日来てたし。それにみんな怖がってたじゃん」