「レイラ、今日もラストまでなんだ」



ユカがエプロンをつけながらシフト表を見て、私に声をかけた。


下げてきた食器類をキッチンカウンターに置きながら、うん、と答えると、ユカは唇を尖らせて眉根を寄せる。



「昨日もおとといも朝一からラストまででしょ? そんなんで大丈夫? 体力もつの?」


「平気だよ。若いから」



冗談めかして笑いながら答えると、ユカはだめだこりゃ、という感じで肩をすくめた。


私たちの会話が聞こえていたのか、ルイがキッチンから顔を出した。



「レイラさん、無理しすぎですよ」


「そうそう。レイラは頑張りすぎ」



二人から挟み撃ちにあって、私は眉を下げる。



「でも、しょうがないでしょ。新しいバイトが入るまでは、誰かが少しは無理して入らないと、回らないもん」


「じゃあ、あたしのシフトも増やしてよ。レイラってば、勝手に自分のシフトさっさと入れちゃって、あたしらには何も頼んでこないじゃん」


「ユカはコンビニのほうもあるでしょ? これ以上増やしたらそっちに行けなくなっちゃうでしょ」



それはそうだけどさ、とユカは不満そうだ。