「レイラさんは、トレイにコーヒーをのせて歩いてきて、さりげなくソウタの背中をつついていきました。もちろん、女の子たちには見えないように」
「………なんか、そんなとこ見られてたの、恥ずかしいな」
「なんでですか。俺は感動しましたよ。それに、そのあとキッチンのほうに戻って、帰ってきたソウタを手招きして、何か言ってましたよね」
だんだん思い出してきた。
ソウタは店でナンパまがいのことをすることが何度かあって、私はそれを見る度に注意をしていたのだ。
うちはそういう店じゃない。
それに、あなたがさぼっている間、他のスタッフが二人分働くことになるんだ、と。
その頃はソウタより年下のスタッフばかりで、誰も彼に小言を言ったりできなかったから。
「それから、ソウタは急に真面目に働くようになって。ああ、あの女の人はきっと、ちゃんと叱ったんだなって思いました。まだ若い人なのにすごいなって、感激したんです」
「そんな………」
「それで、こんなしっかりしたスタッフさんがいる店で働きたいってすごく思って、すぐに面接を受けました。だから、一目惚れです」
ルイがにっと笑った
「一目惚れって、そっちなの?」
勘違いしていた自分が恥ずかしくなって、私は照れ隠しに笑った。
「………なんか、そんなとこ見られてたの、恥ずかしいな」
「なんでですか。俺は感動しましたよ。それに、そのあとキッチンのほうに戻って、帰ってきたソウタを手招きして、何か言ってましたよね」
だんだん思い出してきた。
ソウタは店でナンパまがいのことをすることが何度かあって、私はそれを見る度に注意をしていたのだ。
うちはそういう店じゃない。
それに、あなたがさぼっている間、他のスタッフが二人分働くことになるんだ、と。
その頃はソウタより年下のスタッフばかりで、誰も彼に小言を言ったりできなかったから。
「それから、ソウタは急に真面目に働くようになって。ああ、あの女の人はきっと、ちゃんと叱ったんだなって思いました。まだ若い人なのにすごいなって、感激したんです」
「そんな………」
「それで、こんなしっかりしたスタッフさんがいる店で働きたいってすごく思って、すぐに面接を受けました。だから、一目惚れです」
ルイがにっと笑った
「一目惚れって、そっちなの?」
勘違いしていた自分が恥ずかしくなって、私は照れ隠しに笑った。