喜ぶ芹香とは対照的に、あたしは一気に気分が底辺に落ちていった。


「ほんと?やったー!芹香ちゃんの隣!」


「よろしくねー!」


きゃぴきゃぴと手を取り合い、はしゃぐスミレと芹香。


それを見て、落ちた気分の代わりに上がってくる悔しさ。


何で、スミレの隣があたしじゃなくて芹香なの。


くじなんだから仕方ないけど、あたしの運がないだけなんだけど、それにしたって仕組まれてるように感じてしまう。スミレと遠いどころか、よりによって芹香と隣なんて。


「大丈夫だよ、なずなちゃん。休み時間になったら、なずなちゃんのところに行くから」


「……うん」


スミレは優しくそう言ってくれたからまだいいけど、芹香とスミレの距離がこれ以上縮まってしまわないように気をつけて見ておかないと。


それから、先生の指示で新しい席へと自分の机を動かした。


そこで、あたしはさらにどん底へと突き落とされる。