翌日。


あたしは今まで起きたことのない早い時間に起きて、こんなに早く出るのかと驚くお母さんにいってきますとだけ言って、家を飛び出した。


この時間なら彩芽にも会わないだろうし、芹香が先に来ていることもないだろう。一石二鳥だ。


プレイヤーの音楽は、テンションの上がるようなアップテンポなものばかりを聴いて、足取り軽く学校へ向かう。


そして、学校に到着した。


こんなに早い時間にいるのは、朝練習のある部活動の生徒ぐらいだ。


校庭からは、野球部のバットとボールがぶつかる音。
体育館からは、バスケ部の床とバスケットシューズが擦れる音。


いろんな音が響く中、あたしは廊下を歩く。


早起きするのも悪くないなぁ。


そんなことを思いながら教室へ向かう。


そこには当然誰もいなかったけど、とある机の上にバッグが置いてあった。