すると、スミレと芹香は目を丸くしてお互いの顔を見合わせ、そして、どちらからともなく「ぷっ」と吹き出した。
「なずな、何その納得の仕方!」
「そして的を得てる気がするから不思議〜」
芹香がケラケラと笑い、クスクスとスミレが笑う。
「ちょ……そんな笑わなくてもいいじゃん!」
「「だって〜!」」
スミレと芹香が0.1秒のズレもなく、ピッタリとハモる。
むすっと頬を膨らませたあたしだったけど、それがなんだかおかしくて、2人の笑い声にあたしのそれも加わった。
変なの。ついさっきまであんなに泣いて落ち込んでたはずなのに。
今はこんなふうに笑えて、こんなにも心が軽い。
そうだよね。話すしかない。
方法は最初から1つしかなかったのに、怖がってつい逃げそうになってしまった。
“友達”ってすごいなぁ。ほんの数言で、こんなにも気持ちが変えられてしまうなんて。
こうやって、お互いを元気づけて、お互いの背中を押すのも、“友達”になるっていうことなのかな。