もう、自嘲気味に笑うしかないあたし。
すると彼女は、何故かあたしの手からゴミ袋を手に取った。
「これ、私が責任を持って捨てておくから、追いかけるなら追いかけて!八潮さん達のこと!」
「え……でも……」
追いかけたところで何をどうしろと言うんだ。
戸惑うあたしに、彼女は背中を押してくれた。
「八潮さんね、自分が春風さんのお誕生日当日は用事があってお祝いできないから、この前の休日にお祝いしたいって。
『遊園地でいっぱい遊んだあと、スミレの家でお泊りして、なずなをお祝いしよう』
って、話してたらしいの!」
「……!!」
大きなお世話かもしれない、勘違いさせてしまった自分が偉そうなことは言えないけど、と涙を浮かべながらその子があたしに言う。
「こんなに素敵な“友達”……他にいないと思う!この先もう出会えないかもしれないよ!」
その言葉を聞いた瞬間、あたしの足は考えるよりも先に動いていた。