月曜日になって、あたしはスミレに本当に嫌われたんだと思い知った。
いつもなら、あたしが教室を開けて中に入ると、先に来ているスミレが笑顔で挨拶をしてくれる。
だけど、今日は……。
「おはよ……」
目が合って、消え入るような声でも一応挨拶をしたあたしに、スミレは聞こえなかったとでも言うように顔を背けて何も返してはくれなかった。
“あんなひどいことを言う人なんて、もう知らない”。
スミレは黙っているはずなのに、そんな声が届いてきたような気がした。
ズキンと胸に痛みが走るけど、自分がしてきたことを考えると、仕方がないのだと思う。
自業自得というものなんだろうし、傷ついてる資格もないのかもしれないけど、それが正解だと思っていたあたしにはもうどうすればいいのかわからない。
だから、無視をされても何も言わず、あたしは静かに自分の席に着くしかなかった。
そんなあたしとスミレの明らかな異変を見ていた者が、1人。