ここのお化け屋敷は洋風で、名前から察するにエイリアンが次から次へと飛び出してくるというようなもの……だと思う。


和風でも洋風でもやり口はだいたい同じで、不気味なBGMに、足元も見えにくい暗闇。そこにたまにぼやっと光があったかと思うと、通り過ぎる時にお化けが飛び出して脅かしてくる感じ。


そんなこと考えてたら、ほらー!


「うひゃああぁぁ!!」


「なずなちゃん、大丈夫?」


「だ、大丈夫……」


スミレが心配してくれて、時折あたしに声をかけてくれる。


本当は怖いと正直に言って、手を繋がせてもらいたいところだけど、そんな恥ずかしいことはできない。


大丈夫、頑張れる。
スミレだって、怖かったのにジェットコースター乗ったんだから。


「あれ?ここから先に進めないよ?」


「ええっ!?」


気合を入れ直した矢先に、芹香が耳を疑うようなことを口にした。