「次どうする?」


「そろそろお腹すいてきたね」


芹香の問いに、スミレがお昼ご飯を提案する。


時刻はいつの間にやら午後1時を回っていた。


「でも、すごい混んでるよ」


あたしは、お店を指さしながら答える。


レストランはほぼ満席状態。
もう少し時間を置いた方がいいかもしれない。


「じゃあ、それまでアレ行っておこうよ!」


「アレ?」


キラッキラの目で芹香が連れてきたのは、そう、お化け屋敷。


「えっ……」


つい声を上げてしまうあたしだったけど、恥ずかしくて慌てて口を閉ざす。


「もしかして、なずなちゃん、お化け屋敷だけは苦手?」


「べ、別にそんなことは……。スミレこそ、苦手そうたけど大丈夫なの?」


「私は、オカルト系は割と平気なんだ」


ま、まじか……。


実を言うと、あたしはお化け屋敷は大の苦手だ。できることなら入りたくない。