そのあとしばらく、スミレの体調が回復するまで休憩を取った。


なんとかスミレは復活したけど、鈍いなりにも少し自分のせいかもと思っていたらしい芹香が、スミレにバツが悪そうな表情で謝ると。


スミレは、「良い経験になったよ」なんて言いながらふわりと微笑む。


一言でも刺のある言葉を言ってやってもいいものを。





それからは、全員が乗れるアトラクションに順番に乗った。


絶叫系は避け、メリーゴーランドやコーヒーカップ、ブランコなど。


シューティングゲームができるアトラクションでは、あたしとスミレが才能を開花させ芹香が悔しそうにしたり。巨大迷路では、進むべき道の予想が3人ともバラバラだったおかげでさらに迷ったり。


「あー!結構乗ったね!楽しいー!」


芹香が大きく伸びをしながら、満面の笑みを浮かべる。


「ふふっ……楽しいね、なずなちゃん」


「え……」