ある日の放課後。
面倒なことに先生から雑用を頼まれてしまったあたし。
授業で使った教材を資料室に運んでいる途中のことだった。
「ふぃー、重たいなぁ。力のある男子とかに頼めばいいのにさ」
文句を言っても仕方ないんだけど、部活がない男子はすでにみんな帰ってしまっていて、あたしぐらいしか残っていなかった。
早く帰っておけばこんなことにはならなかったのに。トイレなんか寄るんじゃなかったよ。
心の中で悪態をつきながらも、階段を上り、3階の校舎の端っこにある資料室を目指す。
なんとか無事に届けると、中で整理整頓をしていた顔見知りの先生に「ご苦労様」と言われた。
「じゃあ、失礼します」
一礼して、退室。
さっさと教室に戻り、荷物をとって早く帰ろう。
そう思った時だった。