そんなふうにスミレと出会ってから3ヶ月が経った。
「おはよう、スミレ!」
「なずなちゃん、おはよう」
学校へ行くと、いつものように読書をしていたスミレのもとへ真っ先に駆け寄り挨拶を交わす。
スミレは本に落としていた目をあたしに向けて、笑顔を浮かべてくれた。
「なずなちゃん、今日の授業、当たる日じゃない?ちゃんと課題やってきた?」
「げっ……忘れてた」
今日の日付が、あたしの出席番号と同じ。
ということは、今日はどの授業でも真っ先に先生に当てられる可能性が高いわけで。
だというのに、全く何の準備もしていない。
「スミレ〜!課題の答え、教えて〜!」
すぐさま真面目で頭のいいスミレにすがれば、彼女は少し困った顔をしながらも。
「仕方ないなぁ、もう」
そうつぶやいて、微笑んでくれるのだ。