女子の、奇数グループ。
奇数っていうのは、3とか5とか7とか、綺麗に割り切れない数のことで。
女子が奇数グループの中でやっていくのはまず難しい、ということを、あたしは中学3年生の時に痛感した。
特に、3人グループ。
内の2人が結託してしまったら、確実に残りの1人は余ってしまう。
「彩芽(あやめ)ちゃん!一緒に体育館行こう」
「うん、いいよ」
ほら、今日もまた。
小学校の時から仲良しだった彩芽。
いつもそばにいて、何をするにも一緒だったはずなのに、今はもう言葉を交わすことも少ない。
「なずなちゃんも、一緒に行こう」
彩芽は、あたしを忘れずに誘ってくれる。
でも、その彩芽の隣にいる女の子があたしを睨むものだから、「いい」と短い返事で断った。