だいぶ緊張しないで話せるようにもなったし、そろそろアタックする具体的な案を考えていくのもいいけど。
先に、星奈に手伝ってもらって、本当に女の子と話せるようになったのかテストしようかな。
毎日あたしが相手だったから、あたしには慣れちゃっただけかもしれないから。
「星奈!今度、陽の相手してやって!」
「ええ?私が?」
驚きつつも、あたしが頼めば星奈はやってくれる。
星奈が暇な時、陽の抜き打ちテストに付き合ってもらおっと。
「朔乃〜!星奈〜!」
「なになに?何の話してたの?」
「例の有明くんの恋愛成就大作戦?」
2人で話していると、わらわらと集まってきた他のクラスメイトたち。
というか、何なんだ、そのダサいそのまんますぎる作戦名は……。
「朔乃っ、私も有明くんの恋応援してるからさ、協力できそうなことあったら言ってね」
「俺も。あいつには、毎度のように宿題写させてもらったりしてて、世話になってるから」
意外と人気者だったんだな、陽って……。
まあ、あの地味な陽とマドンナ的存在の天川さんとの恋が叶うのか、面白半分で見守りたいっていうのが本音なんだろうけど。
応援してくれる人数は多いに越したことはないしね。
「ありがとう、みんな。じゃあ、何かあったらお願いね」
あたしの言葉に、みんなは「おうっ!」と言って笑ってくれた。