「あたしね、陽のことが好き。
ずっと、ほんとはずっと、好きだった」



あたしは告げた。今まで陽に抱いていた気持ちを、すべて。


陽は目を大きく見開いたまま、固まってしまったようで動かない。


「朔乃……先生……?」


「その“先生”っていう呼び方、もうやめよう。あたしは陽に“先生”じゃなくて“普通の女の子”として見て欲しい」


ちょっと違うかもしれないけど、先生と生徒という今の関係もある意味では特別だから悪くない。


でも、あたしがなりたいのは陽の“先生”じゃなくて、“彼女”だから。


「あたし、陽のことが好きだけど、陽がどれだけ天川さんのことを好きだったかも、誰よりもよく知ってるつもり。だから、今は振られても当たり前だと思ってるし、覚悟もしてるから大丈夫だよ」


いきなり天川さんの色から塗り替えるんじゃなくて、1回真っ白な状態に戻してからあたしという色を塗りたい。