にこっと笑ってくれた……。


それが嬉しくて、あたしにもまだ可能性が残っているような気がして。


心の中につっかえていた何かが取れたのを感じたような気がして。


あたしはやっと、告白する決意が固まった。





そして、あっという間に卒業式を迎えた。


最後の通学路を、長いようで短かった高校三年間の思い出を噛み締めながら、一歩一歩ゆっくりと歩く。


登校すると、ほとんどの人達が教室に来ていて、配られた卒業アルバムを見たり、仲の良い子同士で集まって最後の写真を撮ったりしていて。


陽はというと、卒業式の朝でもいつもと変わらない様子で、自分の席で本を読んでいた。


あたしが声をかけると、すぐさま微笑みながら挨拶をしてくれる。


あたしは、その挨拶を返したあと、柔らかい笑顔を浮かべたまま言った。