確かにあたしは陽じゃないから、星奈の言っていた通り、陽の気持ちがわかるわけない。
でも、やっぱりあの目は、あの見つめ方は、まだまだ天川さんのことが好きだということを物語っている。
ずっと、陽の近くで彼を応援してきたから、あたしにはわかる。間違いない。
本当に一途だな、陽は。
それから、あたしも馬鹿なぐらいに。
あんなに切なそうな陽を見ても、あそこまで誰かを強く想える人を好きになった自分が、少し誇らしく思うんだから。
「陽……」
こっちを見て、陽。
天川さんのことばっかりじゃなくて、あたしのことも見て。
あたしはずっと、隣で陽のことだけを見てきたんだよ。
じっと、念じるようにして陽を見つめ続けていたあたし。
すると、その思いが通じたのか、ただ視線を感じたのか、陽があたしの方に顔を向けて。