受験は無事終わった。
自分の中ではなかなかな手応えを感じていたし、陽とやった自己採点では過去最高の得点を叩きだしていたし。
何はともあれ、あとは合格発表日まで待つだけ。
そして、今日はというと。
星奈とよく行ってるようなファミリーレストラン……ではなく、あたしは今少し高級そうなレストランにいる。
お母さんと“受験が終わったらきちんと話し合う”、その約束を果たすために。
「そんなに緊張しなくていいのよ」
予約していたテーブルにつき、海星さんを待つ。
ここに来てからずっとそわそわしているあたしに、隣に座るお母さんが苦笑してそう言った。
「そんなこと言われても無理だよ……」
お店の装飾がきらびやかすぎるからか、お母さんに用意された少し大人っぽい綺麗なワンピースに身を包んでいるせいなのか、あたしはなかなか落ち着けない。
てっきりで、家でリラックスしながら話し合うのかと思ったから尚更だ。