委員会以外に会う機会がないのなら、会いに行く用事やら口実やらを作ってしまえばいいんだけど、どんな理由なら自然なのか悩むところだ。


それよりも、まずは、直球で告白してしまったほうが、男らしくていいのかなぁ。


「とりあえず、明日の委員会では会えるんだよね……。でも、委員会中に話すことなんてないだろうし……」


「そうですねぇ……。それに、明日の委員会は、木曜日の朝掃除の分担を決めるだけだし……」


あたしがぽつりとこぼした言葉に、有明陽が続けてそう言った。


……ん?掃除の分担?


あたしは、傾げていた首を元に戻して、有明陽に問いかける。


「“木曜日の朝掃除”って?」


「あ、えっと、美化委員は、毎週木曜日の朝に手分けして校舎全体を清掃してるんです。その分担を明日の委員会で決めるんですけど……」


「それだーっ!」


あたしは右手の人差し指で、ビシッと有明陽を指し示す。


突然大きな声をあげたあたしに驚いて、有明陽は目を丸くしてぽかんと口を開けた。


「有明陽!明日の委員会で、木曜日の朝掃除、天川さんと一緒になりなさい!」