それから1週間が経った。


今週から通常授業は少なめで、代わりに文化祭の準備を進めていくようになる。


学校中が浮き足立っているけど、あたしは文化祭が近づくにつれてあたしはマイナスの意味で落ち着かなかった。


もうすぐ、終わってしまう、陽の恋が……。
そうなれば、あたしも“先生”としての役目も終わり……。


「はぁー……」


「さーくの!」


ため息をつくと、後ろから名前を呼ばれ、振り返るとなんとびっくり。


そこに居たのは、顔中血まみれのゾンビ……の格好をした星奈。


「じゃーん♪ どう?似合う?」


「クオリティ高くてびっくりした」


「でしょでしょ」


お化け役の星奈は、練習がてら自分でゾンビメイクを施したらしく、あたしに褒められてご満悦の様子。


あたしは受付担当だから、そんなメイクはしなくていいんだけど、お化け屋敷っぽくてちょっと楽しそう。