でも、あたしの頭の中はひたすらぐるぐる。
待って待って!いきなりすぎない?正気なの?
最近まで全然“そろそろ告白態勢に入ろうかな”みたいな雰囲気なんて、微塵も見られなかったのに。
「本当はずっと、僕と天川さんの受験が終わってからの方がいいと思ってたんですけど、この前の夏祭りの時に大宙くんと話してみて、彼が本気なのがすごく伝わってきて、こうしちゃいられないって思ってんです」
「そ、そうだったんだ……」
夏休み中に、陽を含むクラスの皆でお祭りに行った時。
偶然出会った大宙くんと勝負した陽は、大宙くんの天川さんへの気持ちを目の当たりにして、どうやら何か思うところがあったらしい。
でも、そうは言っても……やっぱり急すぎるよ。
だって、あたしはまだ、天川さんが大宙くんのことを好きだということを、陽に話すかどうかも決めていないのに。