じたばたする大宙くんを抑え込み、大宙くんの友達は「このバカがお邪魔してすいませんでしたー」と、頭を下げる。
「有明ー!お前に天川は渡さねーからな!覚悟しとけよー!」
大宙くんは、友達に連行されていきながらも、しっかりと陽に捨て台詞を吐いていった。
「え……あ、あの人は僕の恋のライバルだったんですね!」
「気づくの遅すぎだよ、有明くん」
やっと理解できたのか、ぽんと手を叩く陽。
すかさず星奈の呆れたようなツッコミが入った。
「じゃあ、私達もそろそろ神社のほうに行こう」
星奈の言葉に頷いて、クラスの皆と一緒に花火を見るべく、神社を目指して歩き始めた。
「わぁー!綺麗ー!」
ドン、ドン、と次々に舞い上がり、夜空を見事に彩る花火。
最近の花火はすごくて、ハート型や星型なんていうものもあった。