あたしの返事を聞いて、星奈は嬉しそうに笑って「じゃあ、決定ー!」と飛び跳ねる。


それから、あ、と思い出したように声をあげた。


「あのね、高校生活最後の夏休みだし、クラスの皆も誘おうと思ってるんだ」


「おー、いいじゃん!楽しそう!」


人混みがすごいことになりそうだけど、大人数でワイワイできるのはすごく楽しそうだ。


素直にそう思ったあたしだけど、直後、星奈はにんまりと怪しい笑みを浮かべた。


「じゃあ、朔乃は有明くんに連絡をお願いね☆」


「わかっ……ええっ!?」


思わず承諾してしまいそうになった寸前に、言葉の意味を理解した。


いや、クラス全員ということは、確かにもちろん陽も含まれるのだけど!


「なんていうか……この複雑な気持ちのまま会いにくいというか……」


「そんなことだろうと思った」


星奈は呆れたようにため息をついたあと、あたしの背中をバシッと叩く。