体育祭が終わり、あっという間にあたし達受験生は夏休みを迎えた。


就職を目指す人達は、就活がすでに始まっているので夏休み中も学校に来ていることが多い。


進学の人は夏期講習などに行っている人が多いので学校にいることはあまりないんだけど、あたしはいまだに志望校が決まっていないので、先生に学校に呼び出されていた。


「早く決めなさい。まだ進路希望の紙が白紙なのは如月さんだけなのよ!」


あたしがサボらないようにと見張りをすることになったのは担任の先生。


「はいはい、すみませんね」


軽く返事をして、あたしは先生と共に進路指導室という教室に来た。


「志望校が決まるまで、今日は帰れないと思いなさいよ!」


「えぇ〜……」


もう進学できればどこでもいいよ、なんて言うと、たぶんまた怒られるんだろうな。