帰りを急ぐサラリーマンたちに混じって、駅に向かいます。




携帯電話を取り出してみると、お母さんからのメールが来ていました。






『バイトおつかれ!

電車に乗ったら到着時間教えてね』






バイト帰りは、家の最寄り駅についたらもうバスが終わっている時間なので、いつもお母さんに車で迎えに来てもらうのです。





私は『いま終わって駅に向かうところだよ』と返事をして、携帯電話を閉じました。





私が使っているのは、最近は「ガラケー」と呼ばれている古い機種です。




中学校に入学したときにお母さんに買ってもらって、今でもそのまま使っています。





お母さんはスマホに変えたらいいのに、と言いますが、頻繁に電話やメールをするような友達もいないので、どこも悪くなっていません。




まだしばらくはこの携帯電話にお世話になるつもりです。